木質素材の熱化学還元処理をわかりやすく解説
- 2025年12月14日
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②木材乾燥神話
私達が色々の種類の木材を種々の生活用材として用いるためにまずやらなければならないのは、木材の形状・寸法安定化です。 ご存知のように、木材はその元となる樹種によって組織構造が異なり、それが育っていた環境や樹歴によって複雑な内部構造を作り上げています。 この内部構造の履歴が、木材を用材として用いる際に、反ったり、曲がったり、捻じれたり、割れたりといった欠点を生ずる原因となります。 これまで、先人たちはこの欠点を取り除くためいろいろ知恵を絞ってきたのですが、その一つが木材中の水分を取り除くことでした。製材後、長年自然乾燥することで水分が抜けて行き、材が安定することを見つけたのでしょう。この水分除去、即ち乾燥が木材の形状・寸法安定化の唯一の方法であるという神話になってしまいました。その後は、如何に早く水分除去するかという技術ばかりが主流となって、含水率を下げさえすればよいという時代になってしまいました。厳密に規格化された工業製品と競争するためにしゃにむに寸法安定化を進めてきた結果、高温乾燥処理が主流になり、写真に示すような表面は割れていなくても内部にはミカン割れが発生し、強度が著しく低下してしまった材料が建築材やエクステリヤの用材として平気で使われているのが現状です。皮肉なことに天然素材としての木質素材が持っている工業製品にない材料特性が失われてしまうことになってきました。私は、天然素材として木材でしか得られない材料特性を活かすための方法を確立したいと長年研究を続けています。 次回は、水を抜くだけでは寸法安定が出来ないという劇的な事例を紹介しましょう。





